花よりもなほ「めでたい2」

松竹 2006年6月3日公開
2006年製作、香川照之さん39歳頃(2005年撮影)の作品です。 
 

香川照之ファン的みどころ

香川さんの著書「日本魅録 2」の「『花よりもなほ』記①」と「『花よりもなほ』記②」で、香川さんが撮影のために京都入りした当日の2005年4月30日から香川さんがオールアップした2005年5月28日までの日記を読むことができます。

「京都に移動。暑い。いよいよ是枝組である。昨年、『誰も知らない』でカンヌを沸かせた是枝作品についに出演できる嬉しさと、自らに久しぶりに薄汚い無精髭面役が巡って来たことで、何だかホームに帰ったような安心感を得てその興奮からいきなり市内をランニングしてしまった。ついでに腕立てと腹筋もする。当たり前だが、GWの京都をトレーニングに明け暮れているアホは他にはいない。」(「花よりもなほ」記① P.54より)

「イン後、気合が入って血走る私の力みを瞬時に取り去ったのは、是枝監督のこんな一言だった。
『どこでもいいですから、セリフの途中で不意に笑ってみてください。意味はないです。意味はないんですけど、へんなところでいつも場違いに吹き出す人にしましょう。』
これだこれだ。来た来た、私は内心ほくそ笑む。(略)」(「花よりもなほ」記① P.55より)

本文中ではこのように、香川さんの撮影へ取む組み姿勢や、役作りのエピソードが楽しげに紹介されています。共演者達を賞賛や愛情をもって語り、そして初参加の是枝作品で監督を冷静に観察しています。

日本魅録2_056-057


かつては「嫌で嫌で仕方がなかった。逃げ出したかった。」「いつも本当に辛かった記憶しかない。」「怖かった」(「日本魅録」京都の面々① P.216~p.217より)という京都での撮影の記憶を持つ香川さんですが、この「花よりもなほ」記では「京都ともまたしばらくお別れだと思うと少し悲しくなった。」(日本魅録 2 「花よりもなほ」記② P.64~P.65より)と締めくくっています。

香川照之ファン的あらすじ

物語の舞台は、元禄14年(1701)に江戸城・松の廊下で赤穂の殿様が吉良上野介に切りつけた事件から一年後の、江戸下町の裏長屋です。
当時、仇討ちは許可制で、達成すると幕府から報奨金を与えられるという時代でした。
香川さんが演じるのは、浪人・平野次郎左衛門です。
主人公の侍・青木宗左衛門(岡田准一さん)の部屋の隣に住んでいます。

香川さんが登場するのは、冬の朝、宗左が建て付けの悪い戸を閉めようとしている場面です。

花よりもなほ「しかし羨ましいですなぁ1」
 
平野は刀を腰に差しながら、宗左に朝の挨拶も前置きも無しで、いきなり話しかけます。
「しかし羨ましいですなぁ。だって仇討ちが成功したらですよ、武士の誉れともてはやされて、少なくとも百石は加増でしょう。こんな長屋暮らしともおさらばだ。…(笑)仇を残して亡くなるなんて、本当にいいお父上をもたれましたなぁ。」

花よりもなほ「しかし羨ましいですなぁ5」
 
にこにこと話す平野の言葉を、黙って聞いている宗左。
平野はさらに話し続けながら、歩き出します。
「拙者の父など平穏に天寿を全うしてしまって、何の役にも立ちゃしない!」

花よりもなほ「拙者の父なぞ」
 
その後に続きながら、宗佐はようやく言葉をかけます。「平野様は、今日はどちらに。」
「拙者ですか。拙者はちと城へ。」
「…ああ、与力のお知り合いの。」と宗左が相槌を打ちます。

平野は往来までの階段を昇りながら応えます。
「あんな恩知らずはどうでもいいです。…実は…、江戸城本丸の御書院番の番士に遠い親戚がおりまして、今改めて仕官をお願いしているところで。」

「御書院の番士といえば、将軍様にお目見えもできる重職じゃないですか。」まぶしげに言う宗左に、「ええ、ちとその者に昔、貸しがございましてな。」と機嫌よく応えます。
そこへ、往来に立っていた貞四郎(古田新太さん)から「よう!」と声を掛けられ、すると平野の表情が変わります。

「お出掛けかい。」という貞四郎の言葉には答えず、「それでは拙者は、これで。」と宗左に告げると、大股で立ち去ろうとしますが、貞四郎に「おお、浪人さん。お城へ行くんだったら、こっちだぜ。」と逆の方向を指差されます。
向きを変えた平野が、にやにやしている貞四郎の前を、足早に「御免。」と言いながら、立ち去ります。

花よりもなほ「お城はこっち」 

「聞いたろ。幕府の与力に、知り合いがいるって話。」平野の姿を見送りながら、貞四郎が宗左に話しかけます。「御書院番にも親戚がいるそうですよ。」と宗左が話すと、「だぁめだぁぁ、話がどんどんでかくなってら。」と貞四郎が応えます。


大家の伊勢勘(國村隼さん)が、長屋の厠の前で百姓に肥を売り渡しています。
そこへ、一瞬、平野が部屋の外へ出るのですが、すぐに引っ込んでしまいます。

花よりもなほ「厠の肥」

大家に会うのは、都合が悪い様子です。
 

花よりもなほ「まんじゅう」-1

祠にお供えされた、時間が経って堅くなった饅頭を、なんとかつかもうとする指先が映ります。
人のやってくる足音でさっと引っ込め、向き直る平野です。
宗左が長屋で始めた寺子屋から帰宅する子供達が、一人ひとり「さようなら。」と平野に挨拶して行きます。
その度に返事をする平野ですが、最初は取り繕うように「はいさようなら。」と、次には元気に何気なく、と次第に態度が変わってゆきます。最後の子には脱力した笑顔で「また明日。」と声を掛け、子供たちを見送ると、やるせない表情で、ため息をつきます。

花よりもなほ「まんじゅう4」 


宋左と碁を打ちに来ていた寺坂吉右衛門(寺島進さん)が、長屋の外で挨拶をして立ち去ると、入れ違いの様に、平野が部屋の外に飛び出し、紙を持った手でお尻を押さえながら反対の方向へ走ってゆきます。

花よりもなほ「厠」

厠の横に座っていた孫三郎(木村祐一さん)に「いらっしゃい」と声を掛けられても無視し、一刻の猶予もならんといった様子で厠の戸を開け、中に入ります。

下半分しかない扉の鍵をかけるのももどかしく、袴をさばいていると、上の方から孫三郎が見ています。
平野は「こら覗かんでくれ」と言いますが、孫三郎は嬉しそうに見守ります。
ときおり声を出す平野に「出た?」と聞く孫三郎。「まだ!」と平野が返します。
「じゃ、出たら教えてね。なるべく沢山してくれると嬉しいんだけどなぁ。」そう言うと、孫三郎は待ちきれないように「沢山、沢山。」とつぶやきながら厠の外で跳ね始めます。
子供たちも一緒になって、「沢山、沢山!」「沢山、沢山!」と声を上げます。
それを「なんだこいつら」という目でじっと見る平野です。

花よりもなほ「厠6」
 

この長屋では、毎年、桜の時期に、八幡様の境内で住人達がお芝居をしています。
井戸端で貞四郎達が、長屋へ来て間もない宗左にそのことを話してやります。
平野は井戸の奥の小屋の中で、ぼりぼりと体を掻きながら、皆の会話を聞いています。
歯だけは何故かいつも真っ白なのですが、身なりは長屋の誰よりも汚い平野です。

花よりもなほ「井戸端」 

そこへ、進之助( 田中祥平さん)が帰ってきますが、様子が変です。
武家屋敷の子供たちに、長屋の住人達の悪口を言われたのです。
進之助は、宗左に「剣術を教えてよ。どうしてもやつらに勝ちたいんだ。」と頼みますが、宗左は断ってしまいます。
すると平野が手ごろな棒を持ち、「剣術なら、拙者が。」と前に出てきます。 

花よりもなほ「井戸端2」 

住人達が見守る中、平野は進之助に棒を持たせると、「これをしっかり握る、これをしっかり握る。おへその前に構えて、それで、まっすぐ構える、まっすぐ構える。」手を添えながら、教えます。
「それで、まっすぐ振り上げて、下ろす。」

花よりもなほ「井戸端4」 

「振り上げて、下ろす。振り上げて、下ろす。」棒に添えていた手を離し、傍らで続けます。
「大きく、下ろす。声を出して。はぁっ!」

「力抜いて、膝を…はっ!」力が入ってきた平野は「ちょっ、だめだ、ほらっ、貸してっ!」と言うと棒を取り上げ、自分でやって見せます。
「これをいいか、まっすぐ、まっっすぐ構えて、膝の力を抜いて、ふりかぶったときにはぁぁっ!」声がひっくり返ります。
奇声の合い間に、低い落ち着いた声で進之助に「これだ。これだ分かるか?」と言葉をかけます。 

それまで黙って見ていたそで吉(加瀬亮さん)が、平野の後ろに歩み寄ると、いきなり棒をつかみ取り、その勢いで平野は宗左の方へつんのめります。
「進坊、構わねぇから俺に殴りかかってこいよ。」そで吉が、喧嘩の仕方を教え始めます。
「いいか、赤穂の馬鹿殿みたいに無闇矢鱈に振り回したってダメだ。な。刀はとにかく、突く。」
進之助が、いわれた通りにやって見せるのを黙って見ていた平野ですが、そで吉が「叩くんなら、膝小僧とか、くるぶしとか、硬くて痛ぇところを狙うんだ。」と言うのを聞いて「そんな卑怯な。」と、宗左に同意を求めるように言います。
しかしそで吉に見返されると、気まずそうに視線を泳がせ、口をつぐんでしまいます。
そで吉が平野に棒を投げつけ、宗左に勝負を挑むと、平野はこそこそと、貞四郎の後ろに隠れ、二人が大立ち回りを始めると、住人達と一緒に平野も遠巻きに見守ります。

花よりもなほ「井戸端6」

そで吉が宗左を負かしてしまうと、平野は貞四郎とおのぶ(田畑智子さん)の間から顔を出して「卑怯者。」とひとこと言い、また二人に隠れてしまいます。

花よりもなほ「井戸端7」

 

春、仇討ちの相手を見つけた宗左が、しかし何も出来ずに帰って来た長屋で悩んでいると、隣の部屋から平野のうめき声が聞こえます。
心配した宗左が見に行くと、脇さしを握った平野の手が血まみれです。

花よりもなほ「切腹」

びびった宗左は、外を通りかかった貞四郎を引き止めます。
部屋の中を見た貞四郎は「あらぁ!あぁ~あ~あ~あ~ぁあ~」と声を上げ、部屋に上がるなり平野の腰を蹴って仰向かせます。

花よりもなほ「切腹2」

「んもぅ畳こんな汚してぇ。」そこには小さな血だまりが出来ています。「また大家に怒られっぞ!」
貞四郎は平野の怪我は一向に気にかけません。
「医者、医者早く。」と狼狽する宗左に「大丈夫大丈夫、三回目なんだから。竹光だし。」と応え、「痛い…。」と訴える平野を前に「なんか毎年春になると切腹したがるんだよなぁこの人。」と言い、また蹴ります。
「あのさぁ、畳汚されると、後で掃除が大変なんだよ。」貞四郎に叱られて、平野はうん、うんと頷きます。
「な?やるんだった土間でやれ、土間で!…返事は?」「はぁぁい。」素直に応える平野です。


桜の時期が近づき、長屋の芝居の季節になりました。
稽古の後、おさえ(宮沢りえさん)が宗左に聞きたいことがある、ここじゃちょっと何なんで、と声を掛け、二人で宗左の部屋へと行きます。

平野が傷の痛む腹をさすりながらうなっていると、隣の宗左の部屋からおさえの声が聞こえてきました。
起き上がった平野が壁の穴から覗いているところへ、貞四郎、乙吉(上島竜兵さん)、留吉(千原靖史さん)、孫三郎が、戸を開けて上がり込んできます。

花よりもなほ「盲亀2」

布団に倒れ込んで「ああ~痛い。」と声を上げる平野を、布団ごと持ち上げ、放るようにどかすと、四人は穴から隣の宗左達の様子を伺います。「早く押し倒しちまえよぉ。」貞四郎が言います。

おさえの聞きたい事とは、芝居のセリフに出てくる、「もっきのふぼく、うどんげのはな」とは何を指しているのかというものでした。
台本を書いた重八(中村嘉葎雄さん)に、いまさら聞けなくて…と言うのです。
しかし宗左にも、何のことなのか分かりません。

事のなりゆきを固唾をのんで見守る貞四郎達の背後で、平野が「もっきとは、盲の亀と書いて、泳ぎ疲れた亀が流木に出会って休むことが出来たという意味です。」と言いながら起き上がります。
「うどんげ(優曇華)の花とは三千年に一度花を咲かせる珍しい花でこれはそこの」と指で天井の隅を指し、「天井の隅に蜘蛛の巣のようになっているクサカゲロウの卵が、優曇華の花に似ているところから」と言いながら、壁の穴にとりついている4人の隙間を探ります。

 花よりもなほ「盲亀3」

立て板に水の様に「優曇華といえばあれを指すことになっておるが」と語りながら、しきりに壁の向こうを覗こうとします。
 

いよいよ桜も満開となり、長屋のみんなの芝居の日がやってきました。
平野は酒を飲みながら、「残りなく散るぞめでたき桜花、か。やはり侍たるもの、死ぬときはこの桜のように、潔く、散りたいものですなぁ。」と、古今集の和歌を引用してつぶやきます。
「そうしてくれよ四回目は必ずなぁ。」と貞四郎に言われ、「ははははは」と笑って応える平野ですが、貞四郎に見えないように、目を剥きます。

 花よりもなほ「散るぞ」

そんな平野は芝居中、すっかり酒に酔って眠ってしまいますが、ハプニングがあってどたばたになった芝居の騒動に、目を覚まします。

花よりもなほ「散るぞ2」


夕暮れ時、宗左が叔父の青木庄三郎(石橋蓮司さん)と連れ立って長屋の外へ出ると、貞四郎や留吉が何かを焼いており、その傍らで平野は立ったまま食事中、乙吉はお勝(絵沢萠子さん)に叱られ、善蔵(平泉成さん)はおのぶに部屋から閉め出され、とてもにぎやかです。

 花よりもなほ「立ち食い」


夏になり、長屋では住人達によって井戸替えが始まりました。
進之助に誘われて、宗左も一緒に縄を引き、おさえも加わります。
盛り上がっている住人達を、平野は部屋の前で見ながら、「…新年の餅つきと井戸替えは、使用人が庭先でやるのが武家の決まりだ。侍が自分で縄を引くなんて、聞いたことがない。」と、同じく傍観しているそで吉に語りかけます。

花よりもなほ「井戸替え2」

それでも楽しげな平野ですが、ふと何かに気づくと、大急ぎで部屋に引っ込みます。
大家の伊勢勘(國村隼さん)がやってきたのです。
伊勢勘は、住人達に、この長屋を壊して新しく建て直す、来年の正月は皆さん、別の長屋で迎えていただくって事になりそうだね、と言い放ちます。
住人達の中で、家賃を払っているのは、宗左ただ一人でした。
他の皆は、滞納がかさんでいて、建て直しを機に、追い出されてしまうことになりそうです。 


冬、宗左が悩みぬいた末に、仇討ちをでっち上げる計画を立て、長屋の住人達を集めて協力依頼の相談をします。
皆は、成功すれば貰える報奨金で、溜まった家賃を払い、さらに残りを山分けできると言って盛り上がります。
すると、それまで背を向けて聞いていた平野は、「ちょっといいですか。」と、貞四郎とおのぶの間から口を挟みます。

花よりもなほ「相談」

「侍にとって命よりも大切なものは、義なんですよ。義って言うのは我を美しくと書きます。人として守らなければならないものは義と義に順じた…」と弁舌を振るっていると、貞四郎が「ぎーぎー、ぎーぎー、うるせぇよぉ。そんなものはくそくらえだぁ!」と蹴散らす様に言い放ちます。
しかし平野はやめません。
「お金が欲しいんだったら本当に仇を討てばいいじゃないですか。それをこともあろうに、いんちきのお芝居だなんて。」

「何言ってんだよおまえはぁ。いんちきだからいいんじゃねぇか。本気だったらしゃれにもなんねぇや。」貞四郎は、宗左の仇探しを手伝うふりをしては宗左に風呂や飲食をたかっていましたが、その実、とうに仇を見つけながら、剣術も喧嘩も弱い宗左のためを思い、ずっと知らせずに黙ってきました。
宗左が命を落とす心配もなく、仇討ちという使命を全うできて、皆の懐も暖かくなるなら、これほどいいことはないと考えているのです。

一同が宗左に賛同しているところへ、平野はまだ続けます。
「あなた憎くないんですか。父を殺した相手に憎しみ、湧かないんですか!」と、何かに怒る様に、宗左に向かって言います。

それは違う、人には人それぞれの憎しみ方がある、とおさえが反論します。
しかし孫三郎の誤解でその場が緩みかけたときに、また平野が声を上げます。
「だいたいそんな芝居、成功するわけがない。だってこれ死体どうすんですか。死体はぁ。」
すると、「だーいじょうぶだって、俺にまかせろ、骨なら売るほどあるんだよ。」と貞四郎がかぶせるように言います。
そうは言っても犬の骨じゃだめだろうと乙吉に言われると、自分の実家は寺だから、なんとかなる、と応える貞四郎です。
彼が寺の息子とは知らなかった一堂が驚く中、「分かりました。そこまで言うならこのわし平野次郎左衛門、この仇討ち、助太刀さしていただきましょう。」と態度を変える平野です。

「なんだよ急に。」と乙吉に言われながら宗左の前に進むと、「その代わりと言ってはなんですがもし成功した暁にはぜひ!あなたの国の松本藩に再仕官させていただくべく、ご推挙のほどお願いいたしたい!」と訴えます。

花よりもなほ「相談2」

「そっちかよ!図々しいなぁおまぇ。」と貞四郎の声がします。
一致協力が決まったところで、相談が再開します。


住人達が、「仇討ちだぁ!」と口々に叫びながら、奉行所にやってきます。
戸板に載せられた死体役の孫三郎にむしろが掛けられ運び込まれ、血まみれの宗左が与力に仇を討ち果たしたと名乗り出ると、続いて同じく顔半分を血で覆われた平野が「確かにこの仇討ち、見届けました!」と名乗り出ます。

花よりもなほ「仇討」

与力が、届出は出されてある、世も泰平に流れる折、見上げた心がけだ、あとは検死だ…と言ったそのとき、平野がさえぎる様に、「致命傷は!右脇腹から背中にかけて、見事な一太刀でした。」と告げます。

検死しなくては、と与力が死体に近づくと、妻子役のおさえと進之助が現れ、孫三郎に取りすがって泣きます。
事の成り行きをはらはらしながら見守る平野です。

おさえと進坊の芝居に胸を打たれ、泣き出す与力の傍らで、記録を取る同心に名前の文字を教える平野が映ります。


芝居は首尾上々で、宗左の部屋で打ち上げしようという場で、善蔵とお勝が夫婦になるという発表もあり、盛り上がる一同を嬉しそうに見る平野です。

 花よりもなほ「めでたい2」


血糊を落とし、気の早いことに旅支度を整えた平野が、新品のわらじを手に、打ち上げの酒を飲みます。

花よりもなほ「心残りなく」

「これで田舎の道場もきっと大繁盛ですな。長屋の皆も安泰だし。拙者も心残り無く、松本に旅立てます。」


長屋にひそんでいた赤穂の浪士達が、吉良邸に討ち入りを果たすと、大家の伊勢勘と善蔵・お勝夫妻それに留吉が、討ち入りをネタに商売を始めました。

花よりもなほ「剣術指南2」

長屋の前が賑わう中、平野は子供たちに剣術を教えています。

留吉が新之助に声を掛けます。「進坊、あっちにいって平野さんに剣術教えてもらおう。これからの男の子はな、読み書きよりも、剣だよ、剣。」

花よりもなほ「剣術指南3」

平野の声が響きます。
「いいかよく聞けよ、侍たるもの死に際が大切だ。残りなく散るぞめでたき桜花と言ってだな、…」

木刀を振る平野が背景に映った宗左の顔がアップになり、物語は終わります。



香川照之さん以外のキャスト

岡田准一 宮沢りえ 古田新太 田畑智子 上島竜兵 木村祐一 加瀬亮 千原靖史 平泉成 絵沢萠子 夏川結衣 國村隼 中村嘉葎雄 田中祥平 田中碧海 木村飛影 ひろみどり 井内菜摘 山村嵯都子 大迫英喜 蟷螂襲 山岡一 泉祐介 一木美貴子 重光淏喜 中井太輝 吉間亮 宮口凱 上川内結哉 大滝翔士 鶴八雲 平野孝世 北川詩歩 笹岡亜津紗 鍋本凪々美 岸上零奈 神田ココ 平林らん エクラン演技集団 オフィス・ビッグ 劇団ひまわり キリンプロ グレース 日本芸能センター 松竹芸能 N・A・C 立命館大学学生のみなさん 石橋蓮司 寺島進 遠藤憲一 田中哲司 中村有志 勝地涼 石堂夏央 トミーズ雅 南方英二 浅野忠信 原田芳雄 

原案・脚本・監督 是枝裕和    
撮影 山崎裕
音楽 タブラトゥーラ 
照明 石田健司 
美術 磯見俊裕 馬場正男
衣装 黒澤和子
装飾 中込秀志


『花よりもなほ』オフィシャルサイトはこちらから


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